CAPsのストーリー
【食べることの、その手前から。】
日本農業遺産のある宮崎市田野町・清武町を舞台に、3つの農園が集まって生まれたのが「CAPs」です。
宮崎でカカオ栽培や加工に挑戦する宮崎カカオ(Cacao)。
農業の歴史と地域の資源を受け継ぐAKASAKA farm。
放牧養豚に取り組むPioneer Pork。
育てているものも、農業の方法も、それぞれ違います。
けれど3者に共通しているのは、農産物そのものだけでなく、「どんな場所で、誰が、何を考えて育てているのか」まで届けたいという思いです。
宮崎で、カカオを育てる。― 宮崎カカオ
宮崎市清武町で、国内ではまだ珍しいカカオ栽培に挑戦しています。
チョコレートは身近な食べ物ですが、その原料であるカカオがどんな木に実り、どんな果実から生まれるのかを知る機会は、ほとんどありません。
温度や湿度を管理しながらカカオの木を育て、一つひとつ花を受粉し、実ったカカオを収穫する。さらに、果実から豆を取り出し、発酵・乾燥させて、ようやくチョコレートの原料となるカカオ豆になります。
宮崎でカカオを育てることは、まだ正解のない挑戦の連続です。
だからこそCAPsでは、完成したチョコレートだけではなく、そのずっと手前にある「カカオという植物」や、宮崎で育てる難しさ、面白さまで伝えたいと考えています。
自然とともに、未来を育てる。― AKASAKA farm
宮崎市田野町で、栽培期間中、農薬や肥料を使わない自然栽培を中心に農業を営んでいます。
始まりは、2011年の東日本大震災をきっかけに、父が自然栽培へ挑戦したことでした。
自然の力を信じ、土の中の微生物や虫、生きものと共生しながら育てる野菜は、毎年同じようには育ちません。その年、その季節にしか生まれない味と向き合いながら、お米やじゃがいも、里芋、にんじん、大根、柑橘などを育てています。
大切にしているのは、「安心して食べられること」と「自然環境を次世代へ残すこと」。
農業体験や食育を通して、畑で土に触れ、収穫し、生産者と食卓を囲むことで、いつもの「食べる」が少し特別な時間になる。そんな農園を目指しています。
私たちが育てているのは、野菜だけではなく、その先にある未来です。
豚が豚らしく育てる。― Pioneer Pork
宮崎市田野町で、放牧養豚を行っています。
原点にあるのは、「のびのび育った豚は、おいしい。」というシンプルな考えです。
豚たちは走り回って、鼻で土を掘り、泥浴びをし、木陰で休みます。できるだけ行動を制限せず、豚が豚らしく過ごせる環境をつくることを大切にしています。
代表は大学時代に動物生理栄養学を学び、豚の飼料を研究。その経験を生かし、宮崎県内で規格外となったサツマイモなども活用しながら、自ら飼料を配合しています。
品種選びにもこだわり、効率や肥育速度だけを追うのではなく、肉質の良い品種を選んで肥育しております。
CAPsでは実際に放牧場へ入り、豚たちの暮らしを間近で見てもらいます。
そして、その場所を知ったあとに豚肉を食べる。
育った環境や、そこにかけられた時間を知ることで、いつもの豚肉が少し違って見えてくる。「育てる場所」と「食べること」がつながる瞬間を体験してもらいたいと考えています。
3つの農園を巡るから、見えてくるもの。
畑で野菜に触れ、放牧場で豚の暮らしを見て、カカオの木が育つハウスへ入る。
そして、生産者と話し、その土地で育ったものを食べる。
CAPsがつくりたいのは、単なる農業体験ではありません。
スーパーやレストランでは見えにくい「食べることの、その手前」にある風景や時間、人の考えに出会う旅です。
宮崎の農業を巡ったあと、いつもの食卓がほんの少し違って見える。
そんな一日を、私たちは皆さんと一緒につくりたいと思っています。
