宮崎県宮崎市の南西部に、田野町という町があります。
冬になると畑に「大根やぐら」が立ち並ぶ、日本農業遺産に認定された農の里です。
noumee(ノウミー)で予約できる、田野町の農業体験とあわせて、この土地の農業を紹介します。
日本農業遺産に選ばれた、干し野菜の里
田野町は、隣接する清武町とともに「田野・清武地域」として、2021年に日本農業遺産に認定されました。
認定名は「宮崎の太陽と風が育む『干し野菜』と露地畑作の高度利用システム」です。江戸時代から続く干し野菜づくりの技術と、季節に合わせて畑を使い分ける栽培の仕組みが評価されました。

火山灰土壌と「鰐塚おろし」が生む恵み
田野町は、鰐塚山系の麓に広がる、火山灰土壌(黒ボク)の畑作地帯です。
年間降水量は3,000ミリを超え、日照時間は年平均2,100時間を超える、国内でも有数の「温暖湿潤」な気候です。
冬は雪がほとんど降らない代わりに、鰐塚山系から乾燥した冷たい西風「鰐塚おろし」が吹きおろします。
この土地で育つもの
この乾いた冬の風を活かして生まれたのが、大根を天日と鰐塚おろしで乾かす「干し野菜」の技術です。
江戸時代末期、隣接する清武郷出身の儒学者・安井息軒が、自然災害への備えとして、かんしょ(さつまいも)を短冊状に切って冬場に干し、保存食にすることを提唱したのが始まりとされています。
大正期になると、夏はかんしょ、冬は大根を育てる年間の畑作りに、細切りにした大根を干し上げて千切り大根に加工する技術が組み合わさり、今の栽培の仕組みができあがりました。冬の畑に組まれる木造りの「大根やぐら」は、この土地の農業を象徴する景観になっています。
現在の畑では、かんしょや大根に加えて、葉たばこや里芋も盛んに作られています。

伝統と挑戦が同居する農村
冬の田野町を歩くと、鰐塚山系を背に、緑と青がコントラストをなす畑地帯の中に大根やぐらが並ぶ景色に出会います。
近年は、環境保全型の有機栽培や自然栽培に取り組む若手の生産者さんも増えてきました。
温暖な気候のおかげで、冬を越すツバメが飛来する生態系も保たれています。伝統的な干し野菜づくりと、新しい栽培方法への挑戦が、同じ畑の中に共存している土地です。
📍アクセス
羽田空港から宮崎空港までは、飛行機で約1時間40分です。宮崎空港から田野町までは、車で約30分の距離にあります。
田野町で農業体験をする
noumeeでは、田野・清武地域で農業を営む生産者さんたちのグループ「CAPs」の収穫体験を予約できます。
CAPsは、田野町で栽培期間中農薬や肥料を使わない自然栽培を営む農園、同じく田野町で放牧養豚に取り組む農園、隣の清武町で国産カカオの栽培に挑戦する農園という、3つの異なる農園が集まって生まれたグループです。
日本農業遺産に登録されるほど農業の歴史が深い土地で、生産者さんたちが新しい農業に挑戦する姿を、収穫体験を通して見ることができます。
気になる方は、体験の詳細を確認してみてください。
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